いつも心は晴れのち晴れ

大好きな映画とアニメの感想を中心に日常を記事にしていきます。

【視聴】そして父になる

にこにーです。

 

先日、是枝裕和さんが、監督、脚本を手がけた映画「万引き家族」で第71回カンヌ国際映画祭パルム・ドール賞を受賞しました。

 

そこで今日は、是枝監督が2013年に監督をつとめた映画「そして父になる」をプライムビデオで視聴しました。

 

 

ストーリー

 

2組の夫婦に起こった赤ちゃんの取り違え事件。その出来事を通じて、家族のあり方や本当の幸せとは何かを考えさせられる作品でした。

 

 

野々宮家

 

父、良多(福山雅治さん)と母、みどり(尾野真千子さん) そして一人息子の慶多(二宮慶多)の3人家族

 

良多はエリート建築家であり家庭は裕福。慶多は、私立の小学校へ進学することになった。

 

 

斉木家

 

父、斎木雄大リリー・フランキー)と母、ゆかり(真木よう子)そして3人の子供の5人家族

 

斎木家は、群馬県電器屋さんを経営しているが、地方の小売店なので経済的には豊かとは言えない。

しかし父、雄大は、子供との時間を大切にして、一家団欒の様子がよく描かれている。

 

取り違え発覚

 

ある日、野々宮家に、慶多を出産した病院から電話があり、「大事なお話があると病院に呼び出されます。

 

話というのは、慶多と同じ日に生まれた男の子の血液型が、その両親(斎木家)と一致しなかったこと。

そして、調査の結果、慶多とその男の子とを取り違えしていたという事実でした。

 

つまり、慶多は斎木家の子供で、斎木で育てられた長男の琉晴(黄升炫)が野々宮家の本当の子供であることが発覚します。

 

初対面と両家の決断

 

病院からの信じられない事実を突きつけられた野々宮家は、困惑します。

そして、病院の提案で斎木家と交流を始めます。

そして、両家は病院を相手取って裁判を起こすことを決めます。

 

 

良多の思い

 

交流を続ける両家ですが、子供の扱いに慣れた雄大に比べ、良多はどこか馴染めずにいます。

そんな折、斎木家の経済状況を知った良多は、本当の息子である琉晴を引き取ることを斎木家に提案します。つまり、2人とも野々宮家で育てることを提案するのです。

 

その事で斎木家を激怒させ、妻のみどりにも呆れられてしまいます。

 

 

裁判でわかる新事実

 

裁判が開始され、取り違えが事故ではなく、看護師が故意に起こしたものだという新事実が分かります。

 

そして、両家は、今まで育ててきた子供と血の繋がった子供。その選択を迫られます。

 

そんな中、慶多は、父の日に両家の父親に手作りの贈り物をするのでした。

 

 

両家の決断

 

多くの感情、複雑でやりきれない思いに葛藤しながら、両家はしばらくの間、子供たちには事実を隠して、それぞれ血の繋がった子供を育てること決めます。

 

良多は、慶多に成長するためのミッションだと言って斎木家に送り出しますが、

慶多は、両親の会話を盗み聞きして、本当の子供じゃなかったことを知ります。

 

 

琉晴の戸惑い

 

野々宮家にやってきた琉晴は、決まり事の多い野々宮家の教育を窮屈に思います。斎木ではのびのびと自由に育てられて来たからです。

 

やがて野々宮家での生活に疑問を感じる琉晴に、本当の父が良多であることが知らされます。

 

 

裁判の結果と良多の変化

 

裁判には勝訴したが、家族間の問題は何も解決していなかった。

 

良多は、問題を作った看護師に会いに行くと、その看護師の継子の息子が、義理母である看護師を必死に庇う姿を目の当たりにします。

 

血の繋ながらない母を庇う息子の姿に、本当の家族の絆を感じます。

 

 

 

琉晴の家出

 

野々宮家で生活していた琉晴は、自由に育てられた斎木家が恋しくなり、家出をしてしまいます。

 

良多は斎木家に向かい琉晴を連れ戻すし、過去に自分も家出をした事があると告白します。

 

そして家出をあとは、琉晴と向き合い、ようやく父親らしくコミュニケーションが取れるようになります。

 

 

ミッション完了もモヤモヤな結末

 

やっと父親らしくなってきた良多ですが、琉晴の気持ちは変わらず、斎木家に帰りたいと打ち明けられます。

 

みどりも、だんだんと琉晴に愛情を感じつつもそれは慶多への裏切りなのではと感じていました。

 

良多は、ふたりを連れ、斎木家へ向かいます。

 

斎木家に着くと、良多が本当の父ではないこと知っている慶多は、良多から逃げます。それを追う良多は、自分が父として至らなかった事を認め慶多を抱きしめます。

 

そしてミッションは終わりだといい、斎木家へ向かいます。

 

 

感想

 

家族とは、血の繋がりとは、父とは、色々なテーマがある作品でした。

そして最後は、どっちの子供を引き取ったのかわからない、見た人が想像出来る結末が用意されていました。

これをいいと思うか悪いと思うか意見が割れると思いますが、わたし的にはそれで良かったと思います。

大切なのは、血の繋がりではなく、親として子供に愛情を注ぐこと。

取り違えという事実が、良多を父として成長させたので、きっとどちらと生活することになっても大丈夫だと思います。